棋友に雁木対策について聞かれ、門倉啓太五段著「新型雁木を一気に潰そう!」を購入しました。まだ斜め読みですが、とても読みやすく、主要な変化が整然と網羅されていました。やっぱり棋士って頭がいいんですね(笑)。
門倉さんは初手▲7八飛に代表されるように、作戦家、序盤巧者のイメージがあります。近頃は居飛車も指されていますが、同書のコラムにも「どのような戦型になってもオリジナリティを出すことを意識」していると綴られています。
私は決して熱心なウオッチャーではありませんが、年に一度くらい(失礼)、門倉さんの目を見張るような快勝譜を見掛けます。
(図は△6四歩まで)

今週の順位戦もそんな一局でした。(順位戦C級1組、対斎藤明日斗五段戦、2024/01/09)。後手の一手損角換わりに早繰り銀で先攻。図から▲8二金が好手でした。以下△5一玉▲8三金△6六角▲同飛△6五桂▲7三角△4一玉▲6四角成△5七桂成▲4六馬△5八成桂▲6一飛成△5一銀▲7三馬と攻めを継続。鮮やかな勝利でした。今後もセンスに富んだ序盤作戦に注目したいと思います。

(図は▲9四成桂まで)

【ピリ辛流居飛車力戦(9)】ゴキゲン中飛車に右玉で応戦。図から△2五歩▲同歩△3五歩▲9五成桂△2六歩▲同銀△3六歩▲7四歩△同銀▲8四成桂△3七歩成▲同銀△2七歩▲同金△6三角と進みました。
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