ブログ - 将棋レッスン ワン・トゥ・ワン

初段ナビゲーターのランダムノート

2025/01


遅れてきた大器・佐々木勇気八段が竜王戦の挑戦者に名乗りを上げた。惜しくも2勝4敗で敗れたが、食事や封じ手など、天衣無縫な振る舞いで、初めてのタイトル戦を大いに満喫したようだ。第6局の会場・指宿市にも行き着き、当座の目標は達成できたことでしょう(笑)。

肝心の対局では作戦を凝らし、先手番で全3局とも有利な局面を作ってみせた。中でも第4局の「陽動・二手損角換わり腰掛け銀」は、大舞台で快勝したことや、おそらくAI由来ではないことから、今年度の升田幸三賞の最有力候補でしょう。(受賞すれば2回目)

スナップショット

(1図は▲5六銀まで)
2501

上の第4局(▲佐々木勇気八段△藤井聡太竜王、2024/11/15-16)より。1図の▲5六銀は4六~4五~5六と移動したもの。通常の腰掛け銀より二手損しています。損することで、①自分が指さない手や、②相手に指させた手をプラスにしようとした。それは、①▲4六角(2図)と打つ、②▲9六歩(3図)と突き上げる(歩を入手して▲7四歩の狙い)に見られます。天才ここに極まれり。

(2図は▲4六角まで)
20241115佐々藤井33手

(3図は▲9六歩まで)
20241115佐々藤井39手

(コラム「月刊いいね!」 目次はこちら


ピリ辛流作
年賀詰2025

▲2三桂成 △同 玉  ▲2二桂成 △1四玉  ▲1三桂成 △同 玉
▲2三成桂 △1四玉  ▲2四成桂 △同 玉  ▲3四馬  △1五玉
▲1六金  △1四玉  ▲2五金  △1三玉  ▲2四金  △2二玉
▲2三金  △2一玉  ▲1二金まで21手詰

初形「7」

2025(令和7)年の年賀詰。初形「7」。山や凸にも見えるが、麻雀の7索の図とお認め願いたい。3枚の桂をパタパタと成り捨てる。玉方も延命を図るが、13手目▲1六金で万事休す。以下この金がずんずんと駆け上がり御用となる。

手数は長いが難しいところはあまりない。初形、手順ともにユーモラスで、私の年賀詰の理想が過不足なく表現できた思いだ。


tenugui_hebi_river

ピリ辛流作(21手詰)
年賀詰2025

(作意手順を1月5日に掲載します)

↑このページのトップヘ