
四間飛車上達法
[著]藤井猛
[出版社]浅川書房
[価格]1,540円
[発売日]2017/12/25
正しくは(入門書というより)技術書でしょうか。スラスラと読める本や、手っ取り早く知識や理屈が得られる本がいい本という訳ではない。ゆっくりとつっかえながら時間を掛けて読む本や、何度も何度も繰り返して読んで体の中に深く取り込んでいくような感じの本もある。本書は後者に当たります。
著者本人が『自分が子どもの頃に「こんな本に出会いたかった!」と思うような本を作ってみました』と述べている。孤軍奮闘して藤井システムを作り上げた棋界きっての理論派。四間飛車を通して将棋の序中終盤を理解し、一本の軸が身につくよう、熱心に語ってくれます。
聞き手との会話調で講義は進む。自分を聞き手(受講者)と重ね合わせて読むといいでしょう。初心のうちから手元に置きたい名著。将棋が好きになれるか否かの踏み絵のような本かもしれません。
(コラム「ひよこのきもち」 目次はこちら)
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