3手の読み。こうやる、こう来る、そこでこう指す。読みの基本であり、最小単位でもある。「手を読む」とはどういうことでしょう。

1手目(の候補手)を決める。何十通りとある指し手の中からいくつかに絞る。昨今は中継などでAIによる候補手が3手とか5手とか表示される。自分の予想と重なるとうれしいものです。

2手目は相手の指してくる手を予想する。手前勝手ではいけない。相手の立場に立って、相手の読みに思いを致すことが肝要です。3手目はさらにその相手の手に対して自分が指す手を予定しておく。これらを比較して最善と思われる1手目を選びます。

このとき、自分がイメージする通りに局面(しばしば「脳内将棋盤」などと言われる)が動くことが理想です。上級者はこれをつなげてさらに先へ先へと読みを進めていく。まあ私たち素人は「短く正しく」を旨とするべきでしょう。

3手の読み。3手のコミュニケーション。「急所は2手目なり。自分が最も困る手が、相手の最善手である」(原田泰夫九段)。日常生活にも相通ずるものがあります。

(2)に続く)

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