飯島栄治八段は「飯島流引き角戦法」で升田幸三賞を受賞。横歩取りや相掛かりにも名著があります。解説やつぶやきの口癖「凄くないですか」がバズり、「凄七」の異名を得た。(2021年「凄八」に昇段)。2023年には宝仙堂「凄十」のテレビCMに出演しました。
今期王位戦で初のリーグ入り。4敗しすでに陥落が決まっていた最終局に羽生九段を迎えました(2024/05/14)。
横歩取りの力戦。中継ブログの画像は頭から湯気が立ち上るようです。形勢は二転三転、1分将棋が延々と続いた最終盤、生涯の一手とも言うべき鬼手を放ちます。

(1図は▲5七玉まで)

1図から△5五飛!(2図)。天空の都に只捨てする飛車打ちが盤上この一手の絶妙手でした。
(2図は△5五飛まで)

これに(1)▲5五同銀や(2)▲5六合は△6八角▲4八玉△4九金▲同玉△7九竜▲4八玉△5九竜まで。実戦は(3)▲4八玉△4九金まで後手の勝ち。意地の勝利で羽生九段のプレーオフ進出を阻止しました。
投了図からは▲4九同玉△7九竜▲5九金△同竜▲同玉△6八金▲4九玉△5八飛成▲3九玉△1七角以下の詰み。中盤で放った△2七歩が詰みに一役買っています。「凄くないですか」
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