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「間違う可能性のあることは必ず間違える」。「マーフィーの法則」は、自虐的で哀愁漂う経験則をまとめたもの。米軍のエンジニアの名をとったとされます。
日本では1993年にブームが起こり、関連書籍が多く出版されました。私が最初にこの法則を知ったのは1989年。当時米国人とエンタメ関連の仕事をしており、舞台公演を前にした学生たちに心得として授けていました。
「大事な予定がある日に限って残業になる」「急いでいるときに限って信号が次々に赤になる」「満員電車で自分が立っている席の前だけ空かない」などなど。思わずうなづいてしまう「あるある」ですね。
「落としたトーストがバターを塗った面を下にして着地する確率は、カーペットの値段に比例する」
これを将棋に置き換えようとしたとき、先の王座戦で見た永瀬さんの悔恨を思い浮かべてしまいました。懸かっていたものが甚大でしたから。
我々のようなヘボでも、(悪手を)指した後、指が駒から離れるか離れないかのわずか0コンマ何秒の間に、全身から脂汗が出るような感覚は実におぞましいものがあります。
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