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初段ナビゲーターのランダムノート

カテゴリ: コラム「月刊いいね!」


青嶋未来六段。どこかミステリアスで気になる棋士です。名前(みらい)がいい。顔がいい。声がいい。将棋はオールラウンダー。国内屈指のチェスプレイヤー。麻雀もカラオケも玄人はだし。どれだけハイスペックなんでしょう。

以前下の記事が目に留まりました。

将棋棋士の「複合型トレーニング」が思わぬ効果(古作登) - エキスパート - Yahoo!ニュース

デュアルタスクトレーニング。筋トレと脳トレのハイブリッド。最終盤のVR(バーチャル・リアリティ)トレーニングですか。

「将棋は体力」は東海の若大将・板谷進九段の至言。トッププロは皆一様に「将棋体力」に秀でています。

筋トレは古くは丸山九段や豊川七段が有名ですね。最近では菅井八段や増田康宏七段など。上記の科学的なアプローチは実に今風で青嶋さんらしいかと。今後の活躍から目が離せません。

スナップショット

(図は▲1五歩まで)
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【ピリ辛流居飛車力戦(4)】急所の攻めが飛んできました。取るべきか(どこで)手抜くべきか…。図から△1五同歩▲1二歩△同香▲2四歩△7六歩▲同銀△6六歩▲2三角成(▲7八角△7五歩▲2三歩成がまさった)△同金▲同歩成△7五歩▲1二と△2三歩▲2一と△7六歩と進みました。

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女流順位戦終局。B~D級ではいかにも順位戦らしい泣き笑いがありました。先の昇級者予想を振り返ります。(予想記事はこちら

予想結果は10分の6(前期は10分の4)。今期推した(予想印をつけた)全18人の星勘定の合計は98勝53敗、勝率0.6490でした。(前期は同じく83勝68敗、勝率0.5497。但しこの数字を高めることを目的としている訳ではありません)

A級(対戦表はこちら
【挑戦者】
01 ○西山朋佳(8-1)

西山女流三冠は勝ちをつかみ取る力が抜きん出ている印象です。

B級(対戦表はこちら
【昇級者】
03 ◎塚田恵梨花(8-1)
01 △石本さくら(5-4)

塚田女流二段は結婚をパワーに変えました。2着は大混戦。同星頭ハネ5人。

C級(対戦表はこちら
【昇級者】
02 …伊奈川愛菓(7-1)
12 …和田あき(7-1)
01 ○武富礼衣(5-3)

前期不運だった武富女流初段。今期の幸運でツーペイですね。同星頭ハネ6人。

D級(対戦表はこちら
【昇級者】
12 ◎大島綾華(7-1)
07 …渡辺弥生(6-2)
10 △内山あや(6-2)
17 …堀彩乃(6-2)

渡辺女流二段と堀女流1級は前期推したので、半分当たったようなものです(笑)。同星頭ハネ3人。

スナップショット

(図は▲3六歩まで)
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【ピリ辛流居飛車力戦(4)】振り飛車に対しては引き角を多用しています。図から△5一銀▲3七桂△4二銀▲2六歩△2四歩▲5五歩△同歩▲同角△7二金▲7七銀△9四歩▲9六歩△2一飛と進みました。

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都成竜馬七段は谷川十七世名人の唯一の弟子。都成竜馬⇒都(みやこ)に成る竜馬⇒5五角成。名前からしてまさに将棋の申し子のようです。

新手メーカーとして知られ、「都成流△3一金」と呼ばれる後手番の戦法が有名です。某YouTubeで、特に後手番で工夫を出したいと発言されていて、自らの棋士としてのアイデンティティを「独創」に求めるこだわりや矜持を感じます。

(図は△7一金まで)
20230317木村都成48手

振り飛車ミレニアム囲いの先駆けでもある。この日は一段下がった矢倉でした。(竜王戦1組ランキング戦、対木村九段戦、2023/03)。7一の金を銀で引っ掛けられる心配がないのがいいですね。図から▲2六角△1二香▲3五歩△同歩▲3八飛△4四角と進みました。

ルックスも人柄も申し分なし。ポテンシャルを出し惜しみすることなく、盤上盤外でのさらなる活躍に期待しましょう。

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(図は▲4六歩まで)
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【ピリ辛流居飛車力戦(3)】角道も飛車道も開けない2手目△6二銀を試しています。図まで組めれば後手も満足でしょうか。以下△3四歩▲2六角△3三桂▲4七金△4二角▲3五歩△5四飛▲3六金△5五歩と進みました。

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甲斐智美女流五段引退の知らせには驚きました。さらにはその後マイナビ女子オープンの挑戦者に名乗りを上げた。気負いが消え、のびのびと指せた結果でしょうか。

どこか超然としたミステリアスなイメージ。たまたま身近に将棋があったのか。やれば出来てしまう豊かな才の持ち主なのでしょう。

五番勝負開幕前の記念撮影で、明らかに雰囲気が変わった甲斐さんの柔和な表情に感じ入りました。勝負の情念のようなものが取れた清々しさ。すでに次のステージへと移られたのでしょう。人生は一度きり。生き方は人それぞれ。どうかこの先幸多からんことを。

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(図は△3八竜まで)
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ベストバウトの一つはやはり対深浦九段戦(王位戦予選、2013/10)かと。当時携帯中継で見ていた記憶がありますが、決してフロックではなく、中終盤の力比べを制した印象でした。先手ピンチに見える図から▲4三角成(詰めろ逃れ)が名手。△同金に▲1三銀以下長手数の即詰に討ち取りました。お見事!

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村田顕弘六段の新刊「オールインワンの新戦法 村田システム」。鳥刺しや嬉野流、カメレオンなどに通ずる力戦調。本の帯には「将棋は村田システムかそれ以外か」とあります。その意気やよし。

コラムには「私は角道を(すぐに)開けないことに人生を賭けたい。村田システムの挑戦に、強い使命感を抱いている」とも。村田さんはかつて関西の四天王の一人に名を連ねていました。棋士の個性は人それぞれ。意外と無頼派なのかもしれません。実戦ではあまり採用されていないようでも、これだけ著書で手の内を明かしてしまっては仕方のないことでしょう。

私はかねてより初手の最善手は▲7六歩ではないような気がしていました。可能性や選択肢を広げる。相手の出方を見て対応を決める。これらに重きを置くことに相反するとも思えるからです。それはさておき、こうしたオリジナル戦法がプロ棋士により披露されることは喜ばしい限りです。

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(図は▲1七香まで)
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【ピリ辛流居飛車力戦(2)】上に感化され、序盤戦を楽しんでいます。私は受け将棋なので専ら持久戦になるのですが(笑)。図の▲1七香は誘いの隙か。以下△4五銀▲同銀△1七角成▲5八飛△4四歩▲5四銀△同銀▲5五歩△6三銀▲5四歩△5二香と進みました。

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